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2010年1月31日 - 2010年2月6日

2010年2月 6日 (土)

LCメータキットを作る(理論編(2))

 LCメータ理論編(2)として、回路シミュレーションしてみることにします。
回路シミュレータはSIMetrixを使いました。これは評価版でも結構大きな回路
がシミュレーションできるので、便利です。計算もSpice系にしては早くて、作図
やモデルの入力も簡単で使いやすいのでお勧めです。CQ出版から評価版の
解説本付きパッケージが販売されていますが、登録は必要ですが、開発元か
ら無料でダウンロードも可能です。デバイスモデルもICメーカがWEB公開して
いるものがあらかじめ入っているのも使いやすい。今回のLM311も最初から登
録されています。

 発振回路部だけを、描くと下記になります。所々基もとの図面に無い抵抗が
入ってますが、部品に含まれる寄生抵抗を見込みで少し入れてあります。
これはフランクリン発振回路といわれるものとのこと。
ほぼ共振周波数で発振し、共振回路からは正弦波が得られ、コンパレータから
矩形波が得られます。

Sim_cir
 トランジェント解析で波形を見ます。普通このような自励発振回路は、シミュレ
ーションで発振させるのは一工夫必要なことがありますが、あっさり動きました。
それだけ安定した回路だと思います。(実機で不安定なのはシミュレーションで
も大体不安定です。)
 Cref,Lrefに適当な半端な値を入れ、Cstdで求まるか見てみます。
 Cref=975pF  Lref=47.25uH   Cstd=10nF とします。Cstdと動作周波数で、
CrefとLrefが求まるでしょうか?
 周波数は、波形から周波数を求める測定モードがあるのでそれを使います。

Sim_cir_2

トランジェント解析から得られた結果は、
F1=221.05925kHz    F2=742.99968kHz

これより、Cstd=10nFをいれて計算しますと、
Cref=971.165pF  Lref=47.2466uH となりました。Cref:-0.4% Lref:-0.007%の誤差
です。この値は周囲の寄生成分の値を変えると若干変わりますので製作時の
参考にします。
まあ十分な気がします。

 とりあえず、これで様子はわかったので組み立てることにします。
こだわりとして、発振回路周辺だけは抵抗を金属皮膜抵抗や低ロス
コンデンサにしておきたいので、ケースを含め買出しに行こうかと思
います。基準インダクタもちょっと変えたいし。

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LCメータキットを作る(理論編(1))

 先日発注したLCメータキットが届きました。
 取説も付属していますが、何故かキットなのに回路図が非公開という
変わったものでした。理由は良くわかりませんが、使用している回路を基板
で追うと、海外のメーカが公開している世界中の定番の回路のようでして、
版権的に出しづらいのかもしれません。マイコンやコントローラまわりは独自
設計ですが。測定回路は殆ど同じです。まあそれだけ大本の回路が代替が
無いほどよく出来ているのでしょう。
 原理をみましたが、この方法考えた人、かなり頭の柔らかい人なんでしょう
ね。よく思いついたものです。(アマチュア的には知られた方法なのかな???)
既知のキャパシタ1つあれば、LC発振回路と周波数カウンタでほぼ既知のキャ
パシタ精度のLCメータが出来てしまうのですから。周波数カウンタは今はマイ
コンで簡単に実現できます。
 まあ測定周波数が可変で選べない欠点はありますが、全く無調整でかなり
の高精度が得られるのは特筆すべきものです。アマチュアレベルでは十分で
しょう。
 安定動作にはかなり広範な周波数範囲で動作するLC発振回路が必要です
が、LM311という安価なコンパレータ1つで実現しているのも素晴らしいと感じ
ました。いろんなところで解説されていますが、以下測定原理です。

 まず下記3つのLC素子を用意して、C一つは既知の値もの、ほかは未知の
値のもので、並列共振回路を組みます。そしてこの共振回路は、LC発振回路
に接続して共振周波数を発振周波数として、計測します。
Ref
ここで、標準キャパシタ以外の値は未知です。
まず、キャリリブレーションとして、基準用の素子だけで共振周波数を求めます。
F1
 次いで、基準キャパシタと並列に既知の標準キャパシタを繋いで、共振周波数
を求めます。
F2

 これだけで、上記を連立方程式として、未知の基準キャパシタと基準インダク
タの値が求まってしまいます。実際はF1とF2を周波数カウンタで計測します。
以後この値をメモリに保存して、今度はこの値を基に測定を行います。

Std

測定物を"DUT"とします。標準キャパシタを切り離し、次いでDUTを
接続したときの周波数を計測するとそこからDUTの値が下式で計算
できます。つまり、大本の標準キャパシタの精度次第で、かなり正確
なDUTの値が求まることになります。
(Lを測定するときはDUTはLrefと直列にいれます。)

Dut 

 結構「目から鱗」な測定方法です。

 基準LとCは以上の理由で値自体は正確でなくてもいいのですが、キ
ャリブレーション頻度を少なくするには、環境変化に対して安定した特
性のものが良いと思います。

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2010年2月 3日 (水)

秋月電子のSCMSマネージャキット

 自作ものシリーズ第二段です。
 これは今でもセレクターとして現役で使っている代物です。

 Scms2

 これも1数年前に秋月電子でキットで売っていたもの。
 その後の法律改正で違法品になってしまい、本キットもその法律施行
とともに姿を消しました。
というわけであんまり詳しくは書きません。

 本キットは最後の良心?として、音楽CDで使われる44.1kHzには効か
ないようになっていますが、実は1箇所パターンカットで効くようになってし
まいます。まあ無理やり該当周波数だけ働かないようにしてあるので、
レシーバICの仕様がわかった時点で場所も簡単に特定されてしまったわ
けです。なおこの種の装置はSCMS対応のレシーバとトランスミッタがあれ
ば力技で出来てしまうのですが、部品も増えるし配線も結構大変です。
 このキットはレシーバは汎用のを使っていますが、全てデコードせず、
必要な部分だけ書き換える仕様で高価なTX用のLSIを使っていません。
これにより回路を簡素化して安価にできるようしていたと思います。
詳しくは本家ページ(上にリンク)にある取説参照。
 尚プログラムロジックを使っているので同じ回路を自分で汎用部品を集
めて自作するのは困難だと思います。


 さて実際のキットはセレクタは付いてないのですが、使用されている
パイオニア製のレシーバICに内臓されていて、その機能を生かす用に
改造してあります。(説明書は東芝製チップですが、手持ちのはパイオニア
製のコンパチ品?でした。)

Scms1

 追加基板では、これもIC機能にあって使ってなかったサンプリング周波数
とステータス出力をLED表示するための回路と、バイパス用リレーが組んで
あります。

 発禁前にもう一台キットを購入して、もっと小型のケースでも製作してあり
ます。そっちはリレーを使わず、ゲートICでバイパス回路を組んだ気がしま
す。

 この装置、CDを簡単にPCに取り込める今、わざわざSCMS経由で時間かけ
てデジタル録音する必要はないので必要性は薄いでしょう。しかしうちでは、
セレクタ機能のほかTVやPS3のデジタル音声出力をONKYOのSE-U55SX
経由でPCに取り込んで周波数特性解析したりするのに使っています。
 たまにネバコピのフラグになってたりすると、取り込めないので。

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2010年2月 2日 (火)

インダクタンスメータ

荷物の奥から出てきた自作ものシリーズ第一弾。
昔自作した、インダクタンスメータ。15年程前に作った代物と思います。


L_meter2

 見つけて電源を入れたら、電池が腐っていて動かず。
 電池を交換し電源は入るも今度は数値がおかしい。おまけに電池
の負荷電流も異常に多いみたいだし。こんなの壊れるところないのに
なあと思い、基板をはずしてみると、どうも基板のネジ留めしていると
ころでショートしていた模様。絶縁版入れてたけどネジしめすぎたみた
い。

 絶縁版を入れなおして組み立てなおし、緩んでいたネジも締めなおし
て無事再び動作しました。

L_meter1

 中身は秋月電子で昔発売していた、インダクタンスメータキット。
今は絶版になっています。回路図は秋月電子のHPからみることが
出来それをみて今でも部品集めて作っている人もいるみたい。今なら
PICとかのマイコンでお手軽に作ってしまうんでしょうが、こいつの測定
部はすべてアナログです。インダクタンスを発振回路とOPAMPを駆使
して電圧に変換して、デジタル電圧計で表示する仕組みです。
同期検波を使っていて、R成分を除去でき結構真面目な設計です。
秋月電子の取説へのリンク

 製作したあと、会社の高価なマルチメータとLCRメータで校正した記憶
があるので、いまでもそれなりの精度がある模様。機知の値のインダクタ
を測定するとちゃんと正しく測定します。(1kHzのみですが)
 今中身を見ると、我ながら結構丁寧に作っています。アルミケースのお
かげもあり、安定して動作しています。

 テスターもC測定機能が付いているのは多いですが、Lは少なく結構
使えるかも。と思ってネットで検索したら、LCが計れる良さげなキットが
発売されています。マイコンを駆使し無調整で作成できる代物のようで
つい発注してしまいました。
 あとPICを使った自作マニア向けの定番回路もあるようです。

http://strawberry-linux.com/catalog/items?code=40002

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