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2011年5月26日 (木)

PCMプロセッサ PCM-800をいただきました。

 最近、会社の友人からPCMプロセッサを頂きました。PCMプロセッサ
は既に過去の遺物のようなオーディオ製品です。まだアナログレコード
が残っていた1980年代に家庭でのデジタル録音を可能にした画期的な
オーディオ製品でした。製品はこれまたレアなAIWA製 PCM-800。よほど
生産数が少なかったのか、ググっても殆ど情報がありません。44.1kHz
14bit機らしいです。CDと同じ16bitが出る前の製品でしょうか。
 音声をデジタル化した広帯域な信号は当時民生品では家庭用VTRしか
記録できるものがなかったので、デジタル化したPCMデータを映像信号
準拠の信号に変換し、ビデオに記録再生する機械が登場しました。

 もらった段階での動作チェックでは、ロジック系は動作するものの電源
回路のうち、+15Vの三端子レギュレータが異常発熱でチンチンに熱くな
る状態で電圧も出てない状態。+15Vがどこかでショートしているようで、
テスターであたると0.2Ωと、ほとんどべったりくっついてるみたいでした。

 小1時間程チェックした結果、結局タンタルコンデンサのショートが原
因でした。これは見つけるまでが結構大変でした。外してわかったのが、
定格16Vのコンデンサを15Vのラインに使ってたという事実。ディレーティ
ング不足が原因の一つでしょう。タンタルコンの故障モードはショートな
ので要注意なのですが、ESRが低くコンデンサとしての特性が電解コン
デンサと比べ良いのでデジタルでノイズが出やすいのと、特性重視の
オーディオ製品だったので多用されているようです。結局今回はこれが
裏目にでたという感じです。

 今後もう少し整備してタンタルコンのかわりにOSコンとか今時な低ESR
のコンデンサに交換する予定ですが、いま手持ちにないのでとりあえず
47uFの低ESRタイプの電解コンデンサ+1uFのセラコンと交換してみました。

 問題対策後動作確認すると、ヘッドホン端子からちゃんと音がでて、
ビデオ出力にはそれっぽい砂嵐のような模様がでました。結構感動でした。

 ついで手持ちのS-VHSのビデオデッキで録再してみましたが、これも
特に問題なし。S-VHSですが、3倍モードもOKです。面白いのは、
オンスクリーンの文字が出ても小さなものならエラー補償が働くようで途
切れないことです。音質は結構いいです。カセットの時代にこれを聞い
たら結構感動だったでしょう。
 ただ、端子の接触不良が多少あるので清掃が必要です。

Pcm_800b
天板を開けた状態で動作チェック。

Pcm_800
内部の様子。25年落ちなので部品が古めかしいです。
D/Aコンバータはバーブラウン(現TI)のPCM-53でした。ちなみにショート
したタンタルコンはこいつのすぐ横にありました。
基板の裏もみましたが。ジャンパーや追加部品で手直しがされてます。
初期のロットでしょうか。

Pcm1

TV画面はこのように点々です。白が1黒が0って感じで
びっしり並んでます。音楽に同期して左から6本の縦帯がめまぐるしく
変わります。1つおき3本ずつがそれぞれ左右のCHに対応します。

 遊びでこの映像をキャプってみます。ただこのようなランダムな
ノイズみたい像は今時のMPEG等の圧縮フォーマットは大変苦手です。
かなりビットレートをあげないと殆ど点が潰れてなんだかわからなくなり
ます。よって久々にあまり圧縮かけないPV4でキャプることにします。

Pcm_pcap1
静止画だとなんとも味気ないです。実際はフィールド毎に
変わるので点々が常に動いてます。

Pcm_pcap2
 これは59.93Hzの正弦波をいれたときです。大きな白黒帯はほぼ静止します。
細かいのはざわざわ動いています。これは丁度NTSCのフィールド周波数です。
規格では59.94Hzが本来の値ですが多分内部クロックのズレのせいだと思いま
す。ちなみにフレーム周波数の整数倍の信号をいれると同期するので静止し
た部分が表示されます。
 あとこの画像の下部がつかわれてませんが、この期間にVTRのヘッド切り替
えのノイズが入るためです。

追記
 秋葉原でコンデンサを入手し交換しました。
 まず、ガリガリ言うバランスボリュームは、簡単に分解できたので分解して
抵抗体とスライダーの端子を清掃し接点復活材を薄く塗布して戻しました。
結果として、ガリははくなり正常に復活しました。同じ基板のBPのカップリング
用電解コンをオーディオ用のものに交換しました。
 あと±15Vラインの平滑コンは、結局20V 47uFのOSコンと交換しました。
電源回路の大型の4700uFブロックコンデンサも怪しいので交換。あとタンタル
コンを3箇所OSコンに交換しました。コンデンサは替えようもきりが無い
ので、重要そうな場所のみにしました。

Pcmd
OSコンの実装状態。

 整備後は、ガリが直ったせいもあり左右のバランスも直りかなり状態は良く
なりました。前は右chへまわしきってもノイズが入るためか画面が無音状態
の画像にならなかっのが、きちんと白になるようになりました。

14bitですが今時のデジタルオーディオと遜色ない音質です。
 ただ今は直接HDDに録音ですむので、殆ど出番はないでしょうけど。

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コメント

おおー、マンボウさん、動いているじゃないですか。
多分、AIWAのPCM-800は、それほど多くの台数を生産していないんじゃないでしょうか?
お金のある人は、SONYを買っていたでしょうし。総生産台数情報、誰か情報持ってないですかね。
昔は、VHSの3倍モードでFMを6時間(120分テープ)録音していました。
カセットテープ全盛時代でしたから、音に感動したのを覚えていますね。
今となっては、オーディオメーカーも数少なくなって悲しい限りですね。
SANSUI,NAKAMICHI,DIATONE,AKAIなどなど、中古を見ると買い戻してやりたくなります。

投稿: インパルス | 2011年5月27日 (金) 21時51分

>インパルスさん
面白いものいただきありがとうございました。電気製品は
通電してないと逆に結構劣化することもあるようで、暫く
ぶりに電源入れると不具合があることが結構あります。
この機械も、うまく動きませんでしたが、コンデンサの交換
と、ガリオームの分解清掃でほぼ元の性能を取り戻したようです。
25年前の古い部品でOPAMPやゲートIC以外は何の部品かほとんど
わからないのでそれ以外の修復はむずかしそう。
ADコンバータがどれなのか未だにわかりません。オーバーサンプリング
ングも無い時代なので真面目なアンチエリアスフィルタが必要で
品番不明のモジュールがささってます。もしかしたらそんなかに
一緒にあるのか。 

投稿: まんぼう | 2011年5月29日 (日) 08時42分

そうなんですよね。部品がわからないの結構多いです。
マンボウさんにいただいた電気二重層コンデンサを交換しました。
これもELNAのRDシリーズというデータシートの見つからない電気二重層コンデンサでした。
いただいたNECのFZシリーズですが、端子ピンが太かったので削ってF間をフォーミングして調整しました。
結果Okです。ありがとうございました。
動かしてみたのですが、IFの同調回路がずれていて、コイルだけでは調整できず、
コンデンサも交換しました。1uFの電解コンですが、経年変化を考えると積層フィルムコンデンサにした方が良いかもしれないですね。ようやくSTEREOで受信できるようになりました。

投稿: インパルス | 2011年5月29日 (日) 17時54分

はじめましてこんにちは。
この機種興味がありますね~現在も所有されていますか?
手放す予定がありましたらご一報ください♪

投稿: SEED | 2013年11月 9日 (土) 13時51分

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