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2011年6月19日 (日)

CK1026使用ガイガーカウンタの製作 1

## CK1026は結局いまいちなので他に製作したキット。
  若松ガイガー ストリナガイガー
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 CK1026を使った千石ガイガーカウンタキットですが、結局殆ど回路を作
り変えてしまいました。高圧発生回路を連続で電圧が出る回路に変更した
のと、パルス検出の方法を、レイセオンのデータシートにあるのと同じア
ノード端子から検出する方法に変えました。よって殆ど原型の回路をとど
めてません。

 アノード検出に変えたのは高圧発生回路を変えたら、この回路からの
ノイズで検出不能になってしまったからです。

 まず、高圧発生回路はよくある製作例では簡単なフリーランな昇圧チョッ
パーで組んでいますが、これはこのような殆どOPENに近い回路では消費
電力が小さくできるため確かにいい回路です。私もそのうち試してみたい
です。
 ただ問題は一点「設計」ができません。電圧は理論上は∞の電圧になり
ますが、現実にはありえず、各素子の損失とのバランスで出力電圧が決
まります。この辺の特性は組んでみないとわからないため、現物合わせ
で調整することになります。しかし限りなくOPENに近い条件で電圧が決ま
っているため、電圧測定のための測定器の入力抵抗ですら小さすぎてま
ともに計れません。このため1GΩ程度の特殊な抵抗を使って分圧して計
測することになります。が、これがなかなか入手ができません。
 またあっても結構高価らしい。また電池駆動の場合は電圧低下とともに
電圧が変わってしまう可能性もあります。

 今回は消費電力は上記よりかなり大きくなりますが、電力が取れる
CCFL用のインバータを使ってみました。ただしインバータは負荷OPENで
使うようにはできていないので電圧制御の回路を付加する必要があります。
何もしないと通常電圧が出すぎます。あとインバータなので出力は数十kHz
の交流なので、整流して直流にします。ダイオードは1000V耐圧を使いまし
たが1本では逆回復特性のためかロスが大きく、2本直列にして使って
います。(高速タイプとか1500V耐圧のものも使いましたが、いずれも2直
にしないと何故か駄目でした。)
 基となるインバータ回路は電圧共振形自励プッシュプル回路という、
非常に部品数が少ないながら、安定に動作する定番な回路で、だいた
いその辺で売ってるインバータはこの回路です。自作する上の問題は
トランスが入手できないのでユニットで購入するのが楽です。今回はマル
ツ電波で販売している、CCFLインバータを使いました。500円強だったと
思います。これを改造し、外部に電圧制御回路を付加しました。
 電圧制御は、自分自身の発振波形でPWM動作する方式で、簡単な
回路ながら効率のいい回路を使いました。本来はCCFLの調光に使う
ものですが、今回は電流帰還を電圧帰還にしています。
 この回路は多少負荷をとっても大丈夫(ただし消費電力は増えます)ので
測定はかなり楽で、100MΩ程度の測定抵抗で問題なく計測ができます。
なお10MΩでも測定はできますが入力電流が結構増えます。
ただし逆にパワーがあるのでさわったりショートさせないように注意が必要
です。

 千石には10MOHMの抵抗なら100本100円で売ってますので、10直ででき
ます。(抵抗値は実測して10直の実際の値を知っておくとさらに正確に測定
できます。)ちなみに100本直列にすれば1G作れる計算ですが、私はそこ
までの根性はありません。100円で1Gが作れるので試す価値はあるかも
しれません。1Gの抵抗は100円では買えないようですので。

New_gm_test

 最初GM管別基板にしようかと思いましたが、無理やりのせてしまいました。
ただ、インバータからノイズがでるので近すぎてかなり気になります。
 データシート準拠のアノード検出では一応きちんと検出しているようです。
電源電圧はインバータの関係で9Vです。電流は20mA位です。
 100MΩを介してテスターを繋ぎトリマーで電圧を900Vに調整します。
真ん中の基板がマルツ電波で販売されてるインバータ基板です。安全の
ためケースに入っているのを取り出しています。

 カウント関係はとりあえず相変わらず100円カウンタでやってますが、
そのうちマイコン化したいとは思いますが未定です。いちいち計算するの
は面倒なんでやりたいんですが。

 肝心の測定は、電圧が一定なので一定かと思えばBGは結構幅があります。
ただ以前のように時間とともにカウント率が減っていくことはなくなりました。
 今は245cpm位になってます。何かの拍子に400cpmくらいまでいくことも
あります。光に対しての影響はかわらずあります。アノードと反対側の先に
光を当てると猛烈にカウントします。

 しばらく測定してみましたが、電源投入後時間とともにカウント数が増えて
いく傾向があり、これが正常なのか管が1つしかないのでわかりません。
古い管みたいなので、経年劣化しているのか、それともこの管の癖なのか。
管だけ入手して比較してみたいですが、それもなかなか売ってないので難
しいです。

6/20追記
 どうも、異常にカウントが多いのはクエンチングを起こしているんじゃないか
と思いはじめた。雪崩のようなカウントのしかたもそれっぽい。また時間ととも
に増えるあたりも放電で管内が活性化してるんじゃないかと思う。
 アノードセンスの回路はコンデンサで電圧クランプするようなものなので放電停止
という点では厳しいような気がしてきた。放電開始したら管の両端電圧を一時
的に放電開始電圧以下まで低下させないといけないようだ。
数MΩの直列抵抗はクエンチング防止のものらしい。1Mではちいさすぎるようだ。
クエンチングを起こさないように検討が必要そうだ。

○参考回路
高圧発生部(定数非公開)

Hv_gen

GMT検出部

Gmt_sens

○2011.8.22追記

 週末千石電商の地下階に、1GΩの抵抗が売っていたので購入しま
した。一時売り切れだったようですが、今は在庫があるようです。
普通の1/4Wの抵抗と同じ形ながら一本920円也。ほかに100M、47M
10Mも売っていて、10Mだと50円です。(10Mは別のところに通常の抵
抗も売ってます。そっちは1本1円だったような)早速測定用プローブ
をつくって電圧をみてみました。1MΩで分圧して1/1000になるように
しました。ここでさらにテスター等の入力抵抗を考慮する必要がありま
す。
 手持ちのテスターは1MΩと10MΩのようでした。1MΩのテスターだと
読み取り値は1/2000です。結果設計通り900Vは余裕で出てました。
これで900Vにほぼ正確に調整可能になりまいした。
 これで定格どおり電圧がかかっているか確認できます。

 1本920円と高価ですが、これが無いとこのような殆ど負荷電流を
とれない高圧電源の電圧確認が不可能です。自作するときには必
須だと思いました。(100MΩでもいけるかなと思いましたがそれで
も負荷が重くて駄目でした。)

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コメント

失礼します。私も同じキットを買って作ったのですが、同様の傾向があります。カウント数が漸増していくのです。

8秒チャージ3分計測を何度も繰り返してみましたが、安定しません。最近、2時間くらい続けてやってみましたが、最初120CPMくらいだったのが、終わりの方では200CPMくらいになってしまいました。これ以上時間が無かったので2時間で止めましたが、傾向としては上昇していく感じです。(カウンターは内部の抵抗を50Ω程度に下げて、早いパルスに対応できるようにしてある。)

ただこれが、計数管の特性によるものなのか?どうなのでしょうか?実は、現在計ってみると300CPMを超えるところまで来てしまい、もう、以前の70CPM以下という計測値には決して戻りません。八ヶ岳クラブさんにも聞いてみましたが、原因ははっきりしませんでした。ただ、これまで観測された現象として、カウンターが発振してしまい、ピーと鳴りっぱなしになるものがあったとのことや、パルスをモニターしてみた推測として、強い放射線入射があった際、パルスがいくつかに割れるようになってしまうのではないか?とのご指摘がありました。
それから、HVの影響ですが、電源が2.8V以下だと測定値が低くなり始めるそうですが、この時のHVが800V?と言われてたと思いますが、もう少し低かったかもしれません。3Vくらいだと1000Vを超えるぐらいのところまでいくそうです。まあ、いずれにしても、多少、HVの電圧が上下してもカウント数は変わらないとのことでした。

それで、現状なのですが、今使っている感じでは、とても計測装置とは言えず、せめて安定してくれないと、真値は別にしても、計測地点間の線量差や、日々の線量変化が全く分かりません。今後どうするかは決めていないのですが、マンボウさんの記事も含めネット上の情報をたよりに少し改造していこうと考えています。尚、八ヶ岳クラブさんとしては、このキットの使い方としては、ずっと計測状態にしたままで、ちょっと計測音が上がったり下がったりの変化で線量変化を感覚的に捉えるような目的で使って欲しいとのことです。また、線量の高いところを探したりするのにはすぐに変化が出るので便利であるとのことでした。確かに、ある程度線量が高くなってしまっている場所を探すにはこちらの方が使いやすいかなと思います。

それでは、今後も改造のトライ、期待してます。

投稿: maryluna | 2011年7月 2日 (土) 10時48分

私もガイガーカウンターを作っています。
ネットを検索して、こちらに辿り着きました。

パルスを検出する回路を拝見し疑問が生じましたので
コメントさせて頂きました。

この回路はレイセオン社のデータシートに記載されている
試験回路を参考に設計されたようです。
http://www.shinjo.info/frank/sheets/138/c/CK1026.pdf

試験回路にはオシロスコープに繋いだと書いてあります。
オシロスコープの入力抵抗は通常10MΩほどです。

ところが作られた回路にはR13、R14の直列抵抗が繋がれています。
R12の1MΩと並列に繋がれているのでR12は実質36kΩです。

GM管に放射線が入ると導通するのですが、
その際にC11に蓄えられた900Vの電荷が36kΩを通じて
放電されます。1MΩを想定して設計されたGM管に
36kΩでは、一瞬に想定外の大電流が流れる筈です。

安定動作云々以前にGM管の劣化が懸念される
回路ではないでしょうか。


投稿: 趣味人 | 2011年7月28日 (木) 20時08分

>趣味人さん、コメントありがとうございます。

 そうすね。BJTだと実質33kohmだと思います。
 この回路自体も他の自作例を参考にしたのですが、それは気にな
っていた点で、多少定数を上げたりしましたが不安定になりとりあ
えずいじるのを止めてました。今見ると製作したのは47kohmにして
ますが、殆ど同じですね。近くにノイズ源があり、誤動作するんで
現状ではあまりインピーダンスを高くできないという理由もありま
す。
 アノードからカップリングコンデンサで受けるとその回路
自体が負荷になるので、再びカソード検出に戻せないかとも考え
ていたのですが、忙しくなり検討を一時止めてます。
 ただ元々カソード検出の検出数が不安定だったので、データ
シートにあるアノード検出にしたのですが、あまり状況が変わらな
くてその時点でやる気自体が失せてしまいました。

 このデータシートも見ましたがハイインピーダンスで受けてる
と仮定した場合、その割には振幅が2-12Vしかなく、なんか小さい
気がします。流入電流が少なければ放電すると電圧振幅も大きく
なると思うんですが。

 時間が出来たら私もまたいじってみますが、何かいい結果が
得られたらお教え頂けたら幸いです。

投稿: まんぼう | 2011年7月28日 (木) 23時49分

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