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2011年9月11日 - 2011年9月17日

2011年9月12日 (月)

若松通商販売のガイガーカウンタ・放射線簡易モニタリングポストMark2を製作

 若松通商で販売しているガイガーカウンタキット、「放射線簡易
モニタリングポストMark2」を製作しました。製品名をみてわかるよう
にハンディタイプの線量計としては設計されてなくて、本体にも操作
ボタンはなく、電源を入れると動作します。設定は内部のマイコンに
USBで接続してINIファイル修正することで行う仕様です。
 電池駆動はあまり考えてなく、実測で5V 150mA位です。使用して
いるmbedマイコンが100MHz駆動らしいのでそのせいかも。

 アダプタが付属しますが、5VなのでUSBのACアダプタでも動作し
ます。よって充電式のモバイルブースター等があれば外でも測定が
可能です。

 組み立ては電子工作としては上級者向けだと思います。自信の
無い人は素直に完成品を購入したほうがいいでしょう。
 ただ専用基板があるので、まあ慣れた人なら製作自体は楽です。
組み立て説明書がありますが、組み立て上いくつか注意点が。
LCDの取り付けは足の長いコネクタがついてますが、浮かして取り
つける必要があるので間違わないようにします。私は部品表だけ
見て工作してたら、そのまま普通に取り付けてしまい、LCDが
取り付け不能に。結局基板側のコネクタは駄目になり、新品を
買ってきて付けました。なお代替品は秋月電子にありました。
#販売している若松にあるかは確認してません。
 GM管の取り付け端子も外側にずらして付けないとはまりません。
(これも説明書には書いてあるのですが...。)
 購入したものはケースのLCDの穴とLCDパネルが微妙に合わず、
ケースの穴を棒ヤスリで削る必要がありました。

 測定結果は手持ちのDoseRAE2と同じくらいの値を示してます。
この機種は時間をかければかなり正確な値を示します。
 ところで先日の国民生活センターの調査レポートで、市販の安物
カウンタはあてにならん!と試験結果が出されましたが、なぜか
この機種も。結局試験方法自体に問題があって、レポート自体に問
題があるという話。
 ほぼ同じくらいの値を示しています。


Mk2_rae2
 GM管は旧ロシア製のSBM-20です。アルミパイプはβ線遮蔽のために
いれているようです。β線も測定したい場合は取るといいかも。ただし
この場合Sv/h換算は不正確になるはずです。(完全遮蔽にはやや薄
すぎるみたいですが)

 前に製作したCK1026使用のもの比べ動作は格段に安定していてい
いい感じです。ソフトウエアの変更で機能改善できるのもいい。
ネットワークにデータを流せるのがウリですが、自分的にはUSB経由
で簡単にデーターが取り出せると便利かも。
マイコンに詳しい友人の話では、これのソースコードに2行足せば
USBで取り出せるらしいのですが。(ターミナル経由で)

○動作確認
 各部の動作状態をちょっと確認してみました。まず高圧発生回路。
 1GΩの高抵抗プローブで測定したところ、380Vの設定で375Vの実
測値でした。プローブ自体の誤差もあるので問題ないようです。

高圧発生回路のゲートパルスとドレイン電圧波形
Hv

昇圧回路は定番のコッククロフト・ウォルトン回路ですが、 
駆動周波数は160kHz前後です。かなり高速動作させてます。
このため100V耐圧の1N4148をわざわざつかっているのかも。
小信号用SWダイオードは一般整流用より高速なので。
発振はロジックICを使ったCR形のVCOです。これをOPAMPの
エラーアンプで周波数を調整して出力電圧を制御しています。
基準電圧はmbedからアナログ電圧できていて、このため
mbedから直接電圧制御可能になってます。

波形みると100V耐圧でギリギリで大丈夫なのかとも思えますが、
逆に高圧が出すぎるのが防げるんじゃないかと思います。あと部
品が安価ですし。

○GM管検出波形
 カソード検出が一般的な中、このキットはアノード検出を使って
います。負荷軽減のためか4.7pFと小さななカップリングコンデンサ
でセンスしています。これを1000pFで容量分割して低ノイズ
C-MOS OPAMP、LMC662で検出。PINフォトダイオード検出でも
定番のものです。下図は検出波形で、青が入力で赤がLMC662の
出力です。

Gm_pulse2

 検出は負極性パルスになるのですが、実測ではICの絶対
最大定格から僅かに超えています。(GNDに対して-0.3V以内が
定格。)現状問題なく動いてますが、高線量で頻度が多くなる
と誤動作の原因になるかもしれません。
 あと回路図みると、カソード側にも検出回路がついてます。
なにに使っているのかはわかりません。波形整形してマイコン
にいれてます。(追記:波高値から分析するためのもののよう
です。ただし現在のファームでは未使用。GM管だとスペクトル
分析は無理だという話)


 ちなみにカソードの波形も結構綺麗に出ています。

 検出頻度が上がった場合、波形の山の期間に次のが来ても
大丈夫なのかなと思い、マントル線源で試してみましたが、大丈
夫のようです。

次に続く

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