« 2014年4月20日 - 2014年4月26日 | トップページ | 2015年9月20日 - 2015年9月26日 »

2015年5月31日 - 2015年6月6日

2015年6月 3日 (水)

SONYラジオ SRF-M100の低音改善

 以前(2009年)電源は入るけど、音がまったくでない、SONYの国内向け初代
AMステレオラジオSRF-M100の修理に成功した記事をUPしました。その記事が
たぶん最初だったようです。
 その後、同様の不具合が多発していることが判明。修理方法が判明したことで、
同じ方法で音が出ず、廃棄寸前だった同機種の修理成功にした記事がネット
上で散見されるようになりました。
 

 この機種、今はネットを検索すると無料でサービスマニュアルも入手できます。
ただし残念ながら入手できるのは海外仕様版です。国内版とは外観は同じですが
大きな違いは海外版はAMステレオラジオではなかったようです。
これは意外な事実でした。
 そんなわけでマニュアルを見ると、AMステレオデコーダの部分はまるまる空地に
なっていてベタGNDで部品が乗ってません。
(下図参照)国内版の基板にある金属ケースの部分が、下図のベタパターンの部
分になります。国内版ではこの部分にCX857とCXA1657で構成されたステレオデ
コーダ実装されます。
 ほかの部分は大体同じ回路のようです。
なおステレオデコーダ部分の回路はSONYは自社開発のICで、SONYの他機種
でも大体同じみたいです。別なAMステレオラジオのマニュアルを入手すれば参考
にすることはできます。


Kibann

 サービスマニュアルには回路図も載っています。ちなみに
液漏れしてパターンを溶解するコンデンサは下記になります。
これはスピーカのカップリングコンデンサです。液漏れしてドラ
イアップすると容量減少とインピーダンス増加するので、
音が細くなると思います。まあSPが小さいのであまり気にな
らないでしょうが

Kiban2_2

液漏れで断線する主な場所は下図です。
ラジオ部の電源(+B)の入り口で断線するので、ラジオ側の電源が
入りません。マイコン部はこの手前で分岐するので、マイコンは動作
し表示は普通に出ることになります。

Dansenn_2


○ヘッドホン聴取での音質改善(低音増強)

  ここからは改造記事です。
 ほかの携帯ラジオと比較して、この機種はヘッドホンや外部出力で
聴取した時の低音が足りないといつも思ってました。低音が弱く音が
軽いのです。この原因はAFアンプのカップリングコンデンサにあるん
ではないかと思っていたのですが、回路追うのが面倒なんで諦めて
ました。最近サービスマニュアルが入手できたので、いじってみること
にしました。(SMはそのまま使えないが無いよりマシ)

 問題の部分は、下図でここの容量を増やすと低域のカットオフが下が
って低音が改善するのではないかと思います。
 この部分は基板の裏側のシールドケースの中にあるため、シールド
ケースを開ける必要があります。また日本版はAMステレオデコーダが
入るので回路は違います。ただCXA1522からパターンを追えば簡単に
わかると考えました。

C

 さっそく分解。シールドケースははんだ吸い取り線ではんだを
除去して外します。なお注意しないと基板上の部品を壊しますの
で細心の注意をして開けましょう。

 写真の赤枠の部分が問題のカップリングコンデンサです。
実測すると、47nFが使われていて、上記回路図の半分でした。
何か目的があるのかもですが、かなり少ないような気がします....。
2012形状のセラミックコンデンサですので、これを同形状の
容量の大きなコンデンサに交換します。今回は1uFにしてみ
ました。ちなみにここで以前購入した5千円LCRメータが活躍
しました。チップコンデンサは測定しないと容量わかりません
ので。


Kiban3

 さらにヘッドホン側のカップリングコンデンサも交換しました。
ここは33uFのチップタンタルがついてますが、少し大きくします。
この辺りは好みですが、私は100uFだとやや低音が出過ぎると感じた
ので、47uFにしました。
 秋月電子に16V 47uFのセラコンが5個200円で販売されているので
それに換装しています。今は大容量のセラコンもジャンクが安価に売
られているので、電解コンデンサの代替えにも使えそうです。
ただこの手の高誘電率タイプのセラコンは注意点があります。
 それはバイアス特性があって、バイアス電圧をかけると容量が減少
します。よって定格電圧ギリギリだと容量がかなり減るので、用途を
考えると耐圧に余裕を持たせたほうがいいです。
今回も6.3V品も売られてますが、あえて16V品を使っています。

ヘッドホンは、安めのオーディオ用のが向いていると思います。

効果:
 予想通り、交換後低音が豊かになり、音に厚みが出るようになりまし
た。(ヘッドホン時です。SPは小型なので音質は期待できませんので。)
 もともとAMのIFフィルタは広め(昔の記事だと12.5kHzのCFだそうです)
で高音が出るのですが、低音が出ないのでキンキンして耳が痛くなる感
じがあったのですが、改善されたと思います。
FMもキンキンしてたのが聴きやすくなり、音楽も低音が出るようになった
と思います。

 20年落ちのラジオですが、コンデンサ交換でまだまだ現役で使えるよ
うになりました。 ただ残念なのはWIDEFMではないこと。補完FMは聴け
ないんですよね。
 ラジオの受信回路はTVLOch受信できたことから対応しているので、
あとはソフトの問題だけなんですけどね。マスクROMのマイコンでしょうか
ら修正は無理でしょうけど。




 

| | コメント (3) | トラックバック (0)

« 2014年4月20日 - 2014年4月26日 | トップページ | 2015年9月20日 - 2015年9月26日 »